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レール・分岐器・転轍器

軌間(レールの幅)
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鉄道技術研究写真 鉄道のレールには軌間(レール幅)の違う規格があり、日本国内で使用されているものは大別して次の3種類です。
1,435mm(標準軌)
1,372mm
1,067mm
この3種類の軌間を全て採用し、それぞれの車両を持ち運営する電鉄会社は東京都交通局ですが、国内で最も多く施設されている軌間は、国鉄(現JR)が採用した1,067mmになります。
国内の電鉄別軌間についてはこちらを参照して下さい。
海外では標準軌が主流ですが、1,067mmを採用する国はフィリピン、台湾、オーストラリア、アンゴラ、コスタリカ、エストニア等です。
1,067mmレール
鉄道技術研究写真 軌間の異なる路線への乗り入れ
軌間が違う車両は原則として乗り入れる事は出来ませんが、三線軌条にした事で台車を変更する事なく運用している路線があります。
箱根登山鉄道:「箱根湯本〜入生田」駅間  (詳細はこちら)
京浜急行電鉄:「東急車両製造構内〜神武寺」駅間  (詳細はこちら)
JR秋田新幹線:奥羽本線「神宮寺〜峰吉川」駅間などです。
いずれも1,435mmと1,067mmの車両を三線軌条で共用します。三線軌条は、列車の中心位置がずれるのでレールの扁磨耗というデメリットがあります。他の方法として車両側に軌間可変車軸を備えたフリーゲージトレインが実用化に向けて試験中です。
※写真の左から二番目のレールは脱線防止用ガードです。
三線軌条
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護輪軌条(脱線防止ガード)
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鉄道技術研究写真 護輪軌条は、脱線を防止する為にレールとレールの間にレール又はL型鋼を設置している補助レールの事で脱線防止ガードとも呼ばれます。カーブ区間等では車両が通過する際に遠心力が生じて車輪がレールの外側へ向かう力が発生します。これをレールの内側に設置された脱線防止ガードで車輪を抑えて脱線を防ぎます。また大きなカーブ区間に入る前にはレール塗油器(下記参照)が併用される事が多い様です。脱線防止ガードは、1963年に発生した国鉄鶴見事故(現・JR)で併発事故防止の為に「半径410m(貨物線510m)以下の複線カーブ」へ設置が実施され、2000年に営団地下鉄(現・東京地下鉄)日比谷線事故を契機に国土交通省が「半径200m以下のカーブ」へ設置する事を全国の鉄道事業者に義務付けました。
護輪軌条(脱線防止ガード)
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ロングレール
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鉄道技術研究写真 全長200m以上のレールをロングレールと呼びます。新幹線で本格的に採用され、在来線や私鉄の幹線にも導入されてます。ロングレールは継ぎ目を減らす事で安定走行、騒音の低減、乗り心地の改善が実現出来ますが、温度変化で定尺レールよりも大きく伸縮するデメリットもあるので、通常の継ぎ目ではなく伸縮継目が使われます。レールは、温度管理が充分でないと夏の猛暑の時期にはレールが曲がったり伸びたりします。また冬の極寒の時期には、収縮でレールが破断する現象が起きます。軌間が狂うと安全な走行は出来ません。これらを防止する為にレールが伸縮しても外れない伸縮継目が必要です。伸縮継目はレールの間に樹脂製の絶縁物を挟んで信号機等(軌道回路)の絶縁確保もしてます。
レール伸縮継目
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スラブ軌道
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鉄道技術研究写真 往来のバラスト軌道は、バラスト(砕石)による道床を設け、枕木・レールを敷設しますが、スラブ軌道は、枕木と一体化した強固なコンクリート製の板に緩衝材としてモルタルを注入したものを設置し、その上にレールを敷く構造です。軌道に狂いが生じにくい性質を持ちます。軌道は、列車の重量・振動などによる狂いが生じて保守を必要としますが、スラブ軌道は、軌間の狂いが少なく保守作業が軽減されます。しかしバラスト軌道と比べると、路盤とレールの間に衝撃減衰が生じないので騒音や振動が大きくなります。この問題をレール間にバラストを敷いて騒音軽減する場合が多い様です。特許は国鉄(現JR)が取得して全国の新幹線で採用されましたが、現在は在来線や全国の電鉄各社でも採用される軌道です。
スラブレール
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レール塗油器
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鉄道技術研究写真 鉄道技術研究写真  
レール塗油器タンク レール塗油器ノズル  
レール塗油器はレールの過剰な磨耗や騒音を抑える目的で外側レールの内側に油脂を塗る装置です。列車が通過すると定量が塗布される仕組みになってます。この装置をカーブレール前等に設置する事で、油脂が車輪のフランジ(車輪のつば)に付着してレールとの摩擦を軽減させ、車輪の寿命が4〜5倍、レールの寿命は2〜3倍に延長されるそうです。この装置(上の写真)は、小田急電鉄で採用されている手動調整タイプのものですが、電動タイプもあります。電動型レール塗油器は、制御盤1個と列車検出装置・抽出装置で構成され、全自動式攪拌装置をメインタンク内設置してグリスの分離を防止して安定した塗油が行えるそうです。また車両に塗油器を搭載した方法もあります。
※写真上左は油を入れるタンクで、右はレールに取り付けられたノズル部分です。
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分岐器(ポイント)
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鉄道技術研究写真 鉄道技術研究写真 鉄道技術研究写真 鉄道技術研究写真
片開き分岐器 片渡り付交差 三線軌条分岐器 両渡り付交差分岐器  
分岐器は、定位と反位に列車を進入方向を変える装置です。ポイントとも呼ばれています。
定位は本線向き方向で、反位は副本線向き方向と言います。
写真(1)は分岐器が反位(分岐側)に切替えてた状態です。他は定位に向いている状態です。
写真(3)の三線軌条分岐器は、レール幅の違う車両を共有する線軌条で用いる分岐器です。
箱根登山鉄道「箱根湯本〜入生田」駅間と京浜急行電鉄「東急車両製造構内〜金沢八景〜神武寺」駅間に施設されてます。
分岐線との開き具合は番数があり、基準線を分岐器定位方面に12m進んだ時に反位側に1mの開きがある場合を12番分岐器(整数)と呼び、京成成田スカイアクセス線「成田湯川駅」駅構内の38番分岐器は、通過速度が日本最速の160km/hです。
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転轍器
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鉄道技術研究写真 鉄道技術研究写真 分岐器を動作させる装置を転轍器(てんてつき)と呼びます。電気転轍器は、分岐動作をモーターで行い電気信号で遠隔制御して使われ、進路の状態は信号機に表示されます。冬季は凍結で動作しなくなる場合もあり、電気式ヒーター(融雪機)を使用して解決してます。構内留置線等では手動で切り替える手動転轍器(写真2)が設置される場合があります。進路の状態は、標識または表示灯が設置されます。
電気転轍器 手動転轍器
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安全側線・乗越分岐器
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鉄道技術研究写真 鉄道技術研究写真 鉄道技術研究写真 鉄道技術研究写真
安全側線 安全側線表示灯 乗越分岐器 安全側線第1種車止め
●安全側線
複線区間の優等列車通過待ちを行う駅で待避線に安全側線が設置される例が多く見られますが、退避線に入った列車がオーバーラン(過走)して優等列車と側面衝突するのを防止する目的で設置されています。退避待ちをしている間の分岐器は、安全側線側に開いて本線に入れません。また単線区間での列車行き違い(交換)で正面衝突を避ける為に設置される例もあります。
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●乗越分岐器
安全側線にある分岐器を乗越分岐器と呼びます。安全側線側に列車が進入する場合、基準線を車輪が直接乗り越えていく構造をしています。乗越ポイントには横取り装置と呼ばれる渡り板のような装置で覆いかぶせ基準線側を列車が通過するときはフランジウェイがないので滑らかに通過出来る特性を持ちますが、安全側線側に列車が進入した場合は列車の上下動が大きくなります。
鉄道技術研究写真 東急世田谷線は、発条転轍器(スプリングポイント)を両終端駅で採用してます。これは進路が原則的に定位側で固定され、反位側からの列車は車輪によってトングレールを押し広げて通過し、通過後はスプリングによって自動的に定位へ戻るというポイント操作不要の構造です。左の写真は三軒茶屋駅構内で下高井戸方面から302編成が減速して来ますが、分岐は反対方向を向いてます。この後、車輪が制限速度10Km/hでトングレールを押し広げてホームに入線し、分岐器の通過が終わると写真の状態に戻り、下高井戸駅行出発に備えます。発条転轍器は高速の列車通過がない軌道線で設置される様です。
発条転轍器
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車止め(バッファーストップ)
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RAWIER社製 日本車両製 第1種車止め 第2種車止め  
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車止め(バッファーストップ)は、停止位置をオーバーラン(過走)した列車を強制的に停止させる為の構造物の事です。第1種車止めは、線路を覆うように砂利を盛ったもの、第2種車止めは、レール等鋼材を櫓型に組んで作られたもの、第3種車止めは、レールを逆U字形に曲げることで車止めの機能を果たすもの、第4種車止めは、コンクリートの塊を線路端に置いたものと分類されます。写真(1)(2)の油圧式緩衝装置付車止めは、列車が終端駅等で停止位置を過走した場合に大変有効な車止めです。設置時の用地面積が少なく、強度・安全性・信頼性も高いものです。写真(1)を製造したRAWIE(ラヴィー)社は、1882年に創業したドイツの鉄道用品会社です。世界41カ国21の機関で公式採用され、国内では小田急電鉄・西武鉄道・京浜急行・長野電鉄で採用されてます。
※写真(1)(2)は小田急新宿駅に設置してある車止めです。
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